ーなぜ続けるのか、その理由。
震災後、エリアや状況によっては外遊びの不安を抱えるご家庭もある福島県。
一方、放射能の影響や不安から逃れるために企画される「保養ツアー」といった支援の機会も年々少なくなっています。
しかし、それは「課題が解決したから」と言い切ることはできません。
震災から年月が経つことによっての関心の薄れや、ボランティアや資金源の確保が難しくなることで、継続が難しくなっているという背景もあります。
参加いただいたご家庭からはこのような声が寄せられています。
ーご家庭から寄せられる声。
「震災から6年が経ち、保養の数も少なくなって来ました。
「線量計を首からぶら下げての生活。 「最近は、落ち着いた生活に戻りましたが、震災以前の生活に戻りきれてはいないのが現状です。飲み水もペットボトルを買っているし。子供達もまだ少なからずストレスがあると思うので、この様な機会を頂けるのは嬉しいです。」 |
「夏休みの思い出や経験」
自らの子ども時代を思い出した時、夏休みは普段と違う非日常や経験があり、遊びから生まれる創造的な時間は少し自分を成長させてくれるものでした。
クリスマスという「思い出」を通して、子どもたちに働きかけていた私たち。
東北支援を始める際、「私たちだからこそできる子どもたちにできることはないか」と考え、選んだのが、「子ども達の夏休みの思い出」の支援でした。
心に残る思い出は、子ども達が困難に向かい合った時、心に寄り添い、未来を切り開く力となるものだと信じています。
ーチャリティーサンタの考える「生きる力」
「生きる力」とは、「誰かと助け合える力」。
ひとりですべてを完結するのではなく、お互いに助け合うからこそ強くなれる。
便利な世の中で忘れられがちな「どうしたらできるか」を仲間とともに考え、自然体験や地域の交流を通じて「助け合い」を経験することで、その力を養っていきました。
今回、ツアーのお申込みをされた親御さんのメッセージに印象的なものがありました。
「震災を経験し、これからの様々な困難を乗り越える力と、多くの人に感謝の気持ちを伝えられる力、そして自分で考えて行動できる力を育んでほしいと親としては思っています。
そのような主旨が伝わるツアーに必要性と魅力を感じます。」
2013年の夏から数えて5年目の開催。
また2013年は岡山だけの開催だったツアーも、山梨、広島と開催地域を増やし、2017年は3地域で実施。30名の子ども達を受け入れることができました。
今回のサンタ新聞では、ツアー中にリアルタイムで投稿した子ども達の様子をアーカイブ的に掲載しています。
是非ご覧いただき、子ども達の生きる力に満ちた様子を感じていただければと思います。
そしてこの場を借りて、クリスマスに関わってくださったご家庭や寄付者の皆様、ボランティアスタッフの皆様に心から御礼申し上げます。
(チャリティーサンタ福島生き×活きキッズツアー担当:河津泉)
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