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【速報!】2019年12月クリスマスイブ感動速報号

僕はキミのサンタクロースになれて幸せでした。

2019年12月26日 13:19 by yamada_ritsuko
2019年12月26日 13:19 by yamada_ritsuko
2012年、初めてサンタさんになったあの時、何者でもない自分がサンタさんになるだけでこんなにもたくさんの人が笑顔になってくれるんだ、世の中にこんなに幸せなことがあるのかと感動したのを今でも鮮明に覚えています。
あれから7年、とても久しぶりにクリスマスイブにサンタさんになりました。(イブは毎年本部待機しておりました。笑)

 

今年の訪問は、7年ぶりというだけでなく、「顔見知りのご家族」「今年でサンタさんを卒業する」「サンタのお手伝いにスカウトして欲しい」というなかなかなシチュエーションでした。

 

その子は、1歳の頃からチャリティーサンタのサンタさんが訪問していて、サンタさんのことを心底信じてくれています。
元気な子ですが、サンタさんが訪問すると直立不動、気をつけの姿勢で無口になっちゃうけど、ずっとサンタさんのお話を聞いてくれるような、サンタ、リスペクト!!な子です。
独特の感性を持っていて、繊細で、優しい良い子です。

 

毎年親御さんから依頼をいただくたびに、来年もまだ信じてくれているかな?
来年もサンタさんを呼んでくれるかな?とドキドキワクワクしていました。



そして、今年、お母さんからメッセージをいただきました。
そこには、
今年でサンタを卒業しようと思うこと。
理由は、サンタの正体に気づいたからではなく、
今年サンタさんに何が欲しいか聞くと
「ぼくはサンタさんにプレゼントをもらうには大きくなりすぎたから、サンタさんが来てくれるぶんには嬉しいけど、望むものは何もないよ。」と答えたからと。
そして、サンタさんのお手伝いをすることに「自分もできるかも」と前向きなので、スカウトして欲しいこと、が書かれていました。

 

このメッセージを頂いた時、
立派な子になったなあと誇らしい気持ちと、とうとう卒業するのかと寂しい気持ち、
そして、こんな大役を誰にお願いしたらよいのだろう、、、という悩ましい気持ちになりました。

 

その時は、今年も本部待機のつもりだったので自分がサンタになるということは全く考えていなかったですが、本部待機メンバーを決める際に、今年は自分もサンタさんになることになり、もしかして、、、と少し期待しておりました。
そして、サンタさんと訪問家庭のマッチングの結果、僕が彼の元へ訪問することに。



少ない時間でしたが、どんな風に「卒業」と「スカウト」を伝えるか必死に考えました。
また「褒めて欲しいこと」「応援して欲しいこと」も、今の彼にとってとても大切なことだったので手抜きはできません。

 

彼が
興味のあること得意なことをもっと大切にできるように
人との関係で傷つき過ぎずないように
周りには彼のことを大切に思っている人たちがちゃんといることに気づけるように
自分自身のことをもっと好きになれるように

 

ただサンタさんから卒業するのではなく、
素敵な彼のまま、もっと素敵な彼でいてくれるように

 

いつかサンタクロースとして再会できるように




当日は道に迷ってしまい、予定より少し遅くお家に到着しました。
チャイムを押すと、落ち着いた様子で彼がドアを開けて迎え入れてくれました。
今まで話に聞いていたサンタさんに緊張しちゃう彼ではなく、落ち着いた礼儀正しい大人な彼でした。



この一年どんなことを頑張ったのか
この一年どんなことを頑張りたいか

 

彼の口から教えてもらいながら、事前に聞いていたことも織り交ぜながら
彼の受け答えがとてもしっかりしていて、こんなに大人になったのかと驚きつつ、
穏やかな空気の中、最後のサンタとの会話を楽しみました。



少し離れたところで見てたお母さんのすすり泣く音が聞こえてきて、
僕も目頭が熱くなり、涙が溢れそうになりました。

 

そして、とうとう卒業のお話へ。
プレゼントを取り出す前に、彼にプレゼントは何を願ってくれたのか尋ねました。
すると、彼は「自分は大きくなりすぎたから、サンタさんに望むものは何もないけど、サンタさんが選んでくれるものならなんでも嬉しいと思った。」と、まっすぐな眼差しで答えてくれました。

 

サンタさんも君がそうお母さんと話していたのを聞いていたよ。
それを聞いて、サンタさんはとても嬉しかったし、誇らしくなったよ。
本当に立派なよいこになったのう。
そして、君がサンタさんのお手伝いに興味があると言っていたことも聞いたよ。
もし、本当にお手伝いをしたいと思うなら、1つ、
クリスマスじゃなくても、いつでも君にできることがある。
それは、誰かを思いやる優しい気持ちを大切にすること。
そして、それを行動にすることじゃ。
サンタさんの心は、誰かの幸せを願う気持ちなんじゃ。
だから、君もその気持ちを大切にして、できれば行動してくれたらとても嬉しい。

 

そして、いつか君にお手伝いをお願いしたいと思ったら、わしは手紙を出そう。
その手紙を読んで、君がサンタさんのお手伝いしたいと思ってくれたら、
その時は、また君に会うことができるのう。
また君に会えるのを楽しみにしておるぞ。



彼はまっすぐな眼差しで、頷いてくれました。

 

その後、サンタさんへと焼いてくれたクッキーをプレゼントしてくれて、
最後のサンタさんとの写真をとり、
さよならの時間になりました。



最後にどうしても伝えたかった想いを伝え、家を後にしました。
「サンタさんは君のもとに来れて、とても幸せだった。本当にありがとう。
また君に会えることを願っておるぞ。では、メリークリスマス。」




サンタクロースとは、大人が抱くこどもを愛する想いが具現化したものだと思います。
今回の訪問で、サンタさんを通して愛を受け取った少年が、少しずつ大人になり、
いつかプレゼントを受け取る側からプレゼントを贈る側へ成長していく、
その中のとっても大切な瞬間の一つに立ち会わさせてもらいました。
サンタクロースとして、彼の輝かしい未来を願うものとして、これ以上ない幸せな時間でした。

 

本当に本当にありがとうございました。

 

チャリティーサンタに出会えてよかったです。
いつか彼と一緒にサンタ訪問ができるといいなあ。

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